愛しのスープラとの日々や、つたない日常日記。


by sid80
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グループCの終焉・・・・・究極のグループCカー

なぜグループCがなくなってしまったのか?その理由は前に書きましたが、それはこれらのメーカー系マシンの登場により、プライベーターには購入するクルマもなく(ポルシェ962やオリジナルマシンでの参戦もありましたが、全く相手にならず・・・)またメーカー系のマシンが過去のグループCカーとは比べ物にならないほどのポテンシャルアップをした為でもありました。ボクにとっても個人的にジャガー、メルセデス(トヨタ&ニッサンは91年不参加)が撤退してしまい、「グループCは91年で終わった・・・・」そういう感覚がありますので、これ以降登場した、プジョー905EvoやトヨタTS010などはあまり好きではありません。もちろん、技術的には惹かれるものありますが・・・。あまりにもスプリント化しすぎました、後年のグループCは。。2メーカーだけの争いでしたしね・・・。
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↑F-1でお馴染みのロス・ブラウン設計の究極のグループC、ジャガーXJR-14です。91年圧倒的な速さで、メルセデスからチャンピオンの座を再び奪い取りました。シルクカットのスポンサーは変更はありませんが、パープル系のカラーリングに変更となりました。このカラーもXJR-14の大きなイメージの一つとなっています。しかーし、鼻からル・マンには出る気なし。。スプリント専用なマシンです。昔は、ル・マンこそ目標だったのに・・。燃料タンクも100リッターしか入りません。このマシンは羊の皮を被った狼いわく、ボディをまとったF-1と言われました。その理由は以下の画像で・・・。
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↑ジャガーXJR-14のサイドビューです。見ての通り無駄なところが一切なく、ホイルアーチなどが飛び出た様な形状となっています。究極のローフォルムですが、リアにはこれでもか!!っの大きなリアウイングが付いています。これは新生NAグループCカーの特徴でもありました。グループCはもはや「空力が占めるマシン」となってしまった訳です。91年はジャガー、メルセデス、プジョーなどの三つ巴の争いがありましたが、どこか寂しく92年は「トヨタが復活する」ただ、それだけの為にWSCを観ていた様なものです。
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これが、XJR-14のヌードビューです。細かくみないとわかりませんが、設計コンセプトはまるっきりF-1カーと同様です。モノコックはフルカーボンコンポジット。これは別に目新しくはないのですが、その形状やサスペンションアームレイアウトなどフォーミュラーと全く変わりがありません。カウルは一体式ではありませんが、シャシー側に取り付ける方法となっています。
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↑フロント前方に見えるのはなんと剥き出しのウインカー&ヘッドライトです!!昔はカウル側に付いてたものなんですけどね。モノコック上部にはサスペンションのレイアウトが見えます。そこから伸びるアームなどは、まさしくフォーミュラー。ブレーキもF-1から流用されたカーボンディスクブレーキを装着。コクピット形状も非常にコンパクトでその上に見えるのが、エンジンへと送られるエアインテークです。ね?F-1と同じ方式でしょ?それもそのはず、XJR-14にはF-1で使われていた、3.5リッター、フォードHBF-1V8エンジンが搭載されているからです。いかにグループCが変貌と遂げたかを象徴するものです。F-1よりは長く走るので、若干耐久仕様となり、620馬力を発生。
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↑このように周りに人が立つと、いかに低いマシン形状かがわかると思います。ドライバーなんてどこに座り込んでいるのか、わかりませんね。。
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↑これはドライバー交代の図。このマシン・・・ドアなど無いのです(笑)サイドウインド部を取り外してドライバーは交代します。ここまでやらせるか?って思いますわ。。ちなみに降りようとしているのが、デレック・ワーウィックで、待っているのがマーチン・ブランドル。どちらもF-1ドライバーでした。その後方でじっと見ている人の集団の中にトヨタの関係者が見えます。どのメーカーにとってもこのXJR-14は新時代グループCカーのお手本のような意味合いもあったのです。ジャガー最後のグループCXJR-14。それは対フォーミュラーと比較しても最速のグループCカーでもありました。
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↑さてジャガーに続いての、このマシンはまたもやレナウンカラーでお馴染みとなったマツダです。ロータリー終焉後、マツダのとったグループC参加マシンはマツダMXR-01。92年型マシンです。しか・・・し、よく見てください・・・・実はこのマシン上記と同じ、シャシーはジャガーXJR-14そのものです!!元々関係のあったTWRから購入したんですね。ジャガー自体は91年で撤退したので、マシンはあったわけですが、エンジンのみ変更となっています。マツダのはジャッドV10を改良し搭載されています。このマシンでなんと92年ル・マンにも出場し、4位に入賞しています。さすがにジャガーそのものではまずいのでライト形状やその他の部分も独自な改良がされています。91年とは逆に、ル・マンの様な長丁場では健闘しましたが、その他のスプリントレースでは苦戦しました。これもいくら速かったマシンとは言え、プジョーやトヨタが送り出す最新マシンの前には歯が立たなかったですね。たかが一年、されど一年と言ったところでしょうか?
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↑90年圧倒的な強さで王者に輝いたザウバーメルセデスC11です。89年に続いての2年連続チャンピオンで、まさにシルバーアロー完全復活といったところ。。89年型C9(画像はありませんが)に比べても全体がシェイプアップし、贅肉が落とされた印象を受けます。シューマッハ、フィレンツェン、ベンドリンガーらの若手ドライバーが乗り出したのもこの頃です。
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↑一年後なので当たり前なのですが、XJR-14や905と比べても、まだC11には歴代グループCカーの面影が残ります。それでも90C-VやR90CKなど国産車に比べると先進なフォルムをしています。
どことなく次世代グループCへの流れが見え隠れしますが、ジャガーやプジョーなどはその影で、もっと突き進んだグループCを開発していたわけですよね。このC11をボーダーラインとして考えていたのかも知れません・・・。91年に発表したC291はエンジンなど多くの変化がありましたが、ボディフォルムなどは一歩出遅れた印象を持ちました。メルセデス自身もジャガーやプジョーらがここまでマシンを進化させた姿で出てくるとは思ってなかったのでは?180度V12エンジン(かぎりなく水平対向でしょうに(笑)で登場したC291は、なぜこのエンジンを選択したかは、今だに分かりませんが、トラブルの連続で非常に苦労していました。おおまかに言えば、V8が載っていたスペースにこんなに大きくて(全高は低いが)重い(と、思われます)エンジンが載ってしまえばバランスやスペースの規制などで苦労することは目に見えていたはずなのに・・・。
結局メルセデスも91年限りで撤退をしますが、このマシン設計は未だに疑問です。壊れなければ速かったマシンではありましたが、それだけに前年王者チームとしてのギャップがあまりにもありました・・・。
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↑メルセデスのエンジンユニットには5リッターの90度V8ターボエンジンが載ります。このエンジンも8気筒独特の「ドォロロロ・・・・・」と言うサウンドで独特のものがありました。けっして綺麗な音ではありませんでしたが・・・・。
パワー、ドライバリティー、燃費などどれも一級品のエンジンでありました。メルセデスらしく細部の仕上がりも綺麗です。
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↑さてさて、これが最後に登場したメーカープジョーの905です。TWRがウォーキンショー&ロスブラウンなら、こちらはジャン・トッド率いるチームです。この905、まるでコンセプトカーそのものがサーキットに現れた驚きがありました。コンセプト的にはジャガーXJR-14とまったく変わりはありません。非常に攻めたデザインで、それでいてプジョー的な感じがうまく出ています。心臓にはプジョーV10エンジンが載っていて「ほんとうに走れるのか?」当時はそう思ったものです。ジャガーにはグループCのノウハウがありましたが、プジョーには無かったからものですから、「どこまでやれるんだろう?」との疑問は常にありました。
しかし、参戦初年度からプジョーはジャガー相手に速さでも引けをとらず(この頃のWSCは予選でさえも凄まじいタイムアタック合戦でした)トラブルは当然起こりましたが、予想よりも成績を残せたと思います。ジャガーとこのプジョー905の登場でWSCでの戦い方が全く変わってしまいました。レギュレーションもF-1的となりましたが、レース自体もF-1化していってしまったわけです・・・。
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↑このマシンは上記の905を進化させたその名も905Evoです。92年対トヨタに挑むプジョーが送り出した92年型マシンです。彼らもライバルであったジャガーXJR14の影響は受けたようで、ニュー・マシンとも言える程の進化を果しました。
もはや歴代グループCの面影などなく、別カテゴリーマシンそのものです。開幕戦にトヨタに被れた後は全くトヨタの勝ちを許さず、最後のグループCチャンピオンカーになりました。ポルシェ956から始まったグループCでしたが、まったくそんな過去など存在したことすら忘れさせてくれるマシンでした(泣)
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まさに屋根をまとったF-1マシンとも言えます。発生するダウンフォース力も時にはF-1さえ凌ぐものであったそうです・・・。
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選手権は92年限りでしたが、93年ル・マンだけはグループC最後の戦いの場として残されてました。そのルマン出場マシン。トヨタにとっても最後の戦いとなりましたが、プジョーは1・2・3位を達成。アッパレな成績でしたが、トヨタに対しては怒り狂っていましたよ、この時は・・。未だに悔しくてたまりません。。
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↑905の3,5リッターV10エンジンです。アングル80℃約700馬力のエンジンでF-1程、究極な設計ではないですが、このエンジンで24時間走るのは究極です。サウンドはF-1そっくりで、音だけは好きでした・・。
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905のコクピットです。このクルマ、サイドミラーが外ではなくこのように内側に付いています。ちゃんと見えたんですかね?あまりにも原始的な設計が面白い。。
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↑そして最後に紹介するマシンはトヨタTS-010です。「トヨタ最強のグループCカー」との呼び声高いマシンではありましたが、WSCでもプジョーに破れ、最終目標であったル・マンにおいても2位止まりで戦いが進むほどプジョーとの差が開いて行き、非常にツライものがありました。
タイヤメーカー変更などにもみられるように、一歩詰めが甘い部分などが見られ「このマシンの性能を十分に発揮できたレースはいくつあっただろう?」と思えるほど残念なレースが多くありましたね。
プジョー同様トヨタ初のV10エンジンを搭載し、トラコンやアクティブサスペンションなど開発には惜しみない努力をしたトヨタ。それだけにこのマシンにはもっと勝って欲しかった・・・・。。

グループCレースは82年~92年(ルマンを含むと93年)の10年間で終わりを迎えてしまいましたが、他のグループAやグループBに比べても、これほど長く続いたカテゴリーはありませんでした。

もっと続けられた理由はいくらでもあるけれど・・・・・。
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by sid80 | 2006-12-02 03:23 | レース